1969年に放送されたNHK大河ドラマは、この「天と地と」でした。
私は当時14歳、中学2年生でした。大河ドラマを欠かさず見る
ようになった切っ掛けになった番組です。また、上杉謙信という
戦国武将のファンになった切っ掛けもこの番組です。
 63年に「花の生涯」で始まった大河ドラマはこの「天と地と」で7作
目で、前年まで大河は視聴率が低迷していたので大河打ち切り
の噂が流れる中、放送されたこの作品は、その後の大河を運命
付ける作品になりました。初のカラー作品ということもあり「天と
地と」は大ヒットしました。若かりし日の石坂浩二、「おはなはん」
のヒットの後の樫山文枝、時の若手スターを主役に据え。川中
島の合戦という謙信・信玄の一騎打ちに向けてドラマは展開し、
謙信の正義を貫くストイックなまでの純真なこころを細やかに
ドラマの中で表現されました。戦場で白い頭巾を被った、馬上の
謙信のカッコ良さ。憧れたものです。そして生き方に共感したの
です。それ以来、上杉謙信のファンになりました。「天と地と」は
海音寺潮五郎の小説です。実際の謙信とは違うのでしょうが、映
画やテレビで謙信が扱われたものは全部見ますし、書籍も読み
ました。知れば知るほど魅力的な人だなと思います。私利私欲に
走らない正義のための戦い。戦国時代にあのような武将が存在
したことが奇跡です。
 この「天と地と」のヒットのお陰で、大河ドラマは今日まで続いて
いると言っても過言でないかもしれない。その後、また大河低迷
の時期が来ますが、「独眼流政宗」で盛り返したりで、繰り返され
ているのです。だいたい大河は幕末物で低迷、戦国時代物で盛り
返すというジンクスがあるようです。昨年の「風林火山」はガクトの
上杉謙信で異才を発揮し話題になりましたが、今年は「篤姫」の
幕末物で、ジンクス通り苦戦することになるのでしょうか?